昼間は売電・夜間は買電

オレンジ色の線が太陽光パネルの発電量で、日が出てから沈むまで発電し、お昼前後が発電のピークとなります。緑色の線はご家庭での電力使用量で、朝食や夕食前後にピークとなるのが一般的です。従い、オレンジ色の箇所が売電量となり、青色の箇所が買電量となり、緑色の箇所が太陽光発電の自足分となります。電力会社の買取価格は、毎年違っています。2014年度の価格は、住宅用(10kw未満)で10年間固定の37円/kwhとなっており、買取価格は毎年下がる傾向にあります。

何年でもとがとれる?

太陽光発電を自宅に導入したら、発電で得られる節約分(自家消費)や売電分で、導入にかかったコストを何年で元が取れるかが気にかかります。これは、各ご家庭での電力消費パターンによって違いますし、お住まいの自治体での補助金の有無によっても違います。

機器代金 平成25年度の補助金対象が41万円/kwhでしたので、4kwのシステムとして総額164万円とします。
補助金 実施していない自治体も多いので、ここではゼロとします。
発電量 4kwのシステムとして年間4,000kwh発電するとします。
電力買取価格 平成26年度が37円/kwh(10年間固定)ですからこれを価格とします。
自家消費分価格 電力との契約によって違いがありますが、ここでは東北電力の従量電灯Bの300kwhをこれる料金が28円75銭ですので、28円とします。
売電比率 発電量の60%を売電するとします。
売電部分の金額 4000kwh x 60% x 37円=88,800円(A)
自家消費の金額 4000kwh x 40% x 28円=44,800円(B)
太陽光発電金額 (A)+(B)=133,600円
元が取れる年数 1,640,000÷133,600=12.3年

一般的に太陽光パネルは20年以上持ちますが、パワーコンデショナーなどの寿命は10年から15年くらいと言われ、その交換費用が発生しますので、上記の年数より若干増えると思います。平成26年度から政府の補助金がなくなりましたが、それ以上に機器の価格が下がっており、以前は、元が取れるまで15年と言われてきましたが、それよりは短くなっているようです。

電力契約を変えたら?

通常の電力会社との契約は、「従量電灯B」となっています。この契約は、24時間いつでも電力料金が同じで、使用量が120kwhまでと、120kwhを超え300kwhまでと、300kwhを超える場合で、おのおのに適応する単価が違います。ちなみに平成26年9月現在、東北電力では120kwhまでは、18円24銭、300kwhでは28円75銭となり、使えば使うほど高く設定されています。
深夜の電力は消費が少なく余っていますので、各電力会社は、深夜電力の安い「時間帯別電灯」契約を進めいています。例えば、時間帯別電灯Bの場合、夜10時以降朝8時までの電力は、一律11円22銭とお安くなっています。しかし、昼間の電力は、230kwhを超えると37円16銭と割高になります。電力を多く使う時は深夜に。昼間は、太陽光発電でしっかり売電すれば、メリットが大きくなると思います。